ペルチエ家
13 個
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ブルゴーニュ地方は、フランスの東部に位置し、高級ワイン産地として知られています。ルイ14世やナポレオンなど多くの王侯貴族から愛された銘醸地で、世界中に多くのファンがいます。
ブルゴーニュは小さな区画の畑ごとに含まれるミネラルなどの成分が異なります。畑の地層が細かく分断され、非常に複雑な構造であるため、ブルゴーニュワインは土地の個性(テロワール)を最大限に生かしたワインとも言えます。
ペルチエ家のシャトーがある北エリアのニュイ地区はかの有名なロマネ・コンティや、シャンベルタンといった世界最高峰のワインの故郷でもあります。
南北に長細く伸びる一帯になだらかな東向きの斜面が続きます。土壌は石灰分を含む粘土質で、ピノノワールの栽培に最も適しているといわれます。厚みのあるボディが特長の赤ワインと、溌剌として酸味がきれいな白ワインが楽しめます。特にペルチエさんも畑を持っているニュイサンジョルジュでは力強さのあるワインが特徴です。
オーガニック歴:2004年から
ブルゴーニュのニュイ サン ジョルジュに畑を持つシャトー ド プレモーは、ペルチエ家が1920年にシャトーを購入し、それ以来ずっと家族経営をしています。
5代目で、現在の当主アルノーの父アランさんが、1995年にオート コート ド ニュイの広大な土地を相続したとき、その美しく牧歌的な景色を守り、汚染されていないきれいなワインを飲みたいという思いで、オーガニックへの転換を決意しました。
保守的なブルゴーニュ社会でのオーガニック転換は一気には進めらず、区画ごとに慎重に行わなければなりません。あるときアルノーは、クロ デ ザルジリエールの畑の隣が慣行農業であることが我慢できず「自分が責任を持って、心をこめて行うので、この区画のぶどう栽培を任せてくれないか」と、隣の畑の持ち主に直談判。最初は相手にされませんでしたが、しだいに熱意が通じて、今では隣の畑もオーガニックになっているそう。
畑でも醸造でも最大限可能な限り自然に任せます。 病気の予防にも何か薬を使用するわけではないので、非常に短く剪定し、北側の葉はすべて取り払い、腐敗を防ぎ、完熟度を上げるために余分な房の摘果を行なうなど、常にぶどうの樹に手をかけなければいい収穫は得られません。
一方、ワインの醸造もなるべく手をかけずぶどうの力を生かしたいと考えています。「親の代からの分析会社にワインのチェックを頼むと、『あれを加えろ、これが必要(調整をする添加物のこと)』と言われる。でもそれはおかしいと思い、親交のある分析会社に依頼するようになった。その人はそんなことを言わず、最小限のアドバイスをしてくれるが、でも自分はそれをそのまま全て行なうことはせず、もちろん添加物を加えることもしない。添加をする酵母は故意にその味を作るもので、それを開発する会社を儲けさせるだけだと思う。そんなのはばかげたことにしか思えない」とのこと。
・白ぶどう:シャルドネ、アリゴテ
・黒ぶどう:ピノノワール
地層がぶつかりあっている場所で、粘土石灰質層
・コートドニュイはすべて1.2m、オートコートドニュイは2.1mに剪定。非常に短く剪定し、北側の葉はすべて取り払うなどの工夫で、化学農薬に頼らずに病気や腐敗を防いでいる。
・収穫は全量手摘み。
・搾汁
風船式のプレス機で優しく搾汁する、プヌマティック方式を採用。
・樽
樹齢300年の樫樽も。5年以上乾かしたものを使用。
・フィルターは不使用、清澄も行わない
樽を若干斜め下に向くように置き、重力を利用して澱を下にためて取り除く。
・瓶詰め
それぞれの樽からアサンブラージュしたものをステンレスタンクに入れ熟成、澱をしずめて瓶詰めする。
・ブルゴーニュ オート コート ド ニュイ 白
シャルドネ100%。アルコール発酵からマロラクティック発酵までずっと樽の中で行う。ただし樽を使うのはあくまで空気との触れ合いを自然に行うためで、樽香の強い新樽はほとんど使わない。
ペルチエさんによると「私たちはコンクールには出品しません。私にとっての一番のメダルはお客様に喜んでもらうことです」とのこと。
私は、大地を汚染することにつながらない方法で栽培を行なっている土地、そしてオーガニック農業で作られた製品を消費し、体に良いものを飲んで食べるということを将来自分の娘リルーに、引き継げることを誇りに思います。
畑であろうとカーヴであろうと、体力的には本当に厳しい仕事です。天候によっては大きな打撃を受ける年もあります。
それでも、皆さまが私たちのワインを飲んで喜んでくれるのを見るのが私の喜びです。また自分自身が自分のワインを試飲することも楽しみなのです。
ワインを買うときは、銘柄ではなく、ワインを味わう喜びのためだけに選んでください。私たちの仕事は大変ですが、毎朝起きるときたった1つのことが頭に浮かびます。
「私たちは喜びを生み出しているのだ」と。
どうぞおいしい1杯を。ブルゴーニュから心からの挨拶を送ります。